音楽の街ブエノスアイレス ~ ライヴ会場編2
ライヴ会場が群雄割拠するブエノスアイレスの街。1万人を超える会場から20人入れば満員になってしまう小さなバーまで多くある。タンゴショーなど観光客向けの場所もあるが、ここではもうひと段階上げてみて地元の人向けのライヴ会場を数回に分けて紹介したい。
4.Torquacto Tasso
トルクアト・タッソ
旧市街のサンテルモ地区のレサーマ公園の目の前に位置する比較的最近できたミュージックバー。200人近く入る会場はタンゴ演奏家であれば誰でも憧れる場所で、ニコラス・レデスマやロドルフォ・メデーロス、セステート・マジョール、女性歌手ではアメリータ・バルタール、マリア・グラーニャといった巨匠が名を連ね、現在進行形で進化を続けるタンゴという音楽を知るに際して、世界中でも最も適した場所のひとつと言えるだろう。
タンゴだけにとどまらず、アルゼンチンフォルクローレや昨年8月はウルグアイ月間としてウーゴ・ファットルーソ、ルベン・ラダ、ダニエル・マサ、フェルナンド・カブレラ、マルティン・ブスカグリアといった大物も出演するなど、ウルグアイ音楽も盛んにレパートリーに入る。
Torquato Tasso
住所:Defensa 1575
5.Virasoro Bar
ビラソロ・バル
パレルモ地区に位置するジャズバー。20人入れば満席になってしまう小さなバーだが、ほぼ毎晩アルゼンチン最高峰のジャズが楽しめる。小さいが、ディエゴ・スキッシやエルネスト・ホドスといった国内外で知られるピアニストたちもよく演奏するため、アーティストと近い距離で手軽に楽しめるのが長所でもある。
Virasoro Bar, Buenos Aires
住所:Guatemala 4328
6.La Usina del Arte
ラ・ウシーナ・デル・アルテ
ラ・ウシーナ・デル・アルテとは芸術の発電所という名の通り、1916年タンゴ発祥の地、ボカ地区にできた発電所を改築してできたブエノスアイレス市営の文化施設。タンゴ選手権のメイン会場である他、フォルクローレ、タンゴ、ポップス、ジャズ、ロックやこども向けイベントと多岐に及ぶ。市営ということもあり、無料というのが市民にとってはうれしい。2時間前に会場へ行き、チケットが配布されるのを待つというスタイルで、週末には多くの市民が訪れる。
La Usina del Arte
住所:Agustín R.Caffarena 1